干支はなんて読む?十干十二支のいろいろ
2015/01/02
漢字のテストで普通にありそうな問題。
読み仮名を書く問題です。
“干支”
正解はのちほど。
ところで、この「干支」というのは「干」と「支」に分けられます。
そうすると「かん」と「し」になります。
干は十干(じっかん)、支は十二支(じゅうにし)を意味しています。
十干と五行の関係は?
十干とは、
甲(こう)・乙(おつ)・丙(へい)丁(てい)・戊(ぼ)
己(き)・庚(こう)・辛(しん)・壬(じん)・癸(き)
以上、10個。
これらの漢字はもともと中国で数字のようなものとして使われていたそうです。
だから、数える意味しか持っていなかったということですね。
それが十二支や陰陽五行説とくっつきます。
そして複雑になっていきます。
10個の漢字の意味は植物の一生を10段階に分けたものへ。
最初の「甲」はまだ発芽する前の厚い皮におおわれている状態。
最後の「癸」は内部に新しいものをはらんでいて、その長さも測れる状態だそう。
そんな意味があるんですね。
そして読みも五行の考え方が付け加えられます。
「甲」は「きのえ」、「乙」は「きのと」と読むようになります。
きのえ、きのとを漢字で書くと、きのえは「木の兄」、きのとは「木の弟」。
急に「兄弟」が出てきましたね。
ここでは、兄という漢字を「え」、弟という漢字を「と」と読んでいます。
兄弟は「きょうだい」ではなくて「えと」?
最初の「干支」の読み仮名の問題に戻ります。
正解は「えと」ですよね。
なぜ「えと」と読むのかという疑問はこれで解消されましたよね。
陰陽五行説の考え方からすると、五行は、木・火・土・金・水。
だから、この5つすべてに兄と弟がくっつくんです。
すると、
甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)丁(ひのと)・戊(つちのえ)
己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)
となります。
十干にはこういう読み方もあるんです。
方位や暦ではこのような読み方を使うんですよね。
「干支」の由来は「兄弟」?
五行につく「兄」と「弟」ではどんな違いがあるのでしょうか。
ここでも陰陽五行説が力を発揮します。
兄には「陽」があてられて「強さ」や「動」といった意味があるそうです。
弟には「陰」があてられて「やわらかさ」や「静」といった意味があるそうです。
たとえば、「丙(ひのえ)」と「丁(ひのと)」は同じ火の性質。
でも、丙は動の性格、丁は静の性格があるということです。
生まれた年をもとにした占いは、よくあります。
こうやってその人の性格を言い当てるんですね。
そして、今年とか今月の運勢も、年や月や日が干支で表されています。
五行で見た性質がどのような組み合わせになっているか。
それで日の吉凶なんかも判断されるんですね。
方位も干支で表すし…。
これを知っていれば、占い師になれるかもしれません。
十二支に動物が必要なわけ。
十二支も、もともとは数字のようなもので、月を表すものだったようです。
さらに、年や日にも使われ、時刻や方位にも使われてきました。
十二支も十干と同じ。
漢字のそれぞれに、植物の一生を段階で分けた意味があるそうです。
読みについては、動物が割り当てられています。
これは広く一般の人にも広めるための作戦だったみたいです。
大昔の中国では、一般の人が難しい漢字を読めるわけではありません。
わかりやすさを優先して動物を使ったんだそうです。
でも、イメージが先行してしまうというのはよくあること。
猪の年に生まれた人は気が荒い。
そんな、ことが言われたりします。
本当は全く関係のない動物。
それと関連づけた迷信が生まれる原因ともなりました。
十干と十二支の組み合わせのルール。
やがて十干と十二支は、組み合わせて使われるようになっていきました。
甲子から癸亥まで、その種類は60種類あります。
当時の人間の寿命は60歳ぐらい。
年に使用すると、何かと都合が良かったみたい。
元号で年を表すときにも用いられてきました。
元号で60年以上続いたのは昭和しかないらしいんですね。
ところで、十干と十二支の組み合わせ。
それぞれの数から考えると、
10 × 12 で120種類ありそうなんですが60種類しかありません。
そこには組み合わせのルールがあるんです。
十干と十二支のそれぞれに陰と陽が割り当てられています。
陽の干と陽の支、陰の干と陰の支が結び付くというルールです。
たとえば、「甲」は陽の干、「子」は陽の支、「丑」は陰の支となっています。
陽の干は陽の支としか結びつきません。
だから「甲子」というのはありますが、「甲丑」というのはないんですね。
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