2025年の干支は乙巳(きのとみ)。葛藤を乗り越え高い壁に挑む年。
2025年(令和7年)はどんな年になるでしょうか。
お正月に神社でおみくじをやる人多いと思うんですよね。
どんな年になるか気になりますよね。
神社のおみくじは大吉とか中吉とか。
個人の運勢を見ているわけです。
ここでは社会全体の流れを見ますよ。
個人が頑張っても世の中のせいでうまくいかないこともあります。
だから、2025年の社会はどのような流れになるのか知っておくべきです。
ここでは干支をもとに2025年の展望を書きます。
2025年の干支
干支(えと)というのを聞いたことはあるでしょうか。
年賀状を書かなくなった人も多いので、その年の干支を気にしていないかもしれません。
2025年は「へび年」と覚えている人は半分正解です。
ね、うし、とら、う、たつ、み…の「み」がへびですね。
「巳(み)」というのは、十二支の1つです。つまり、干支の「支」の方です。
「へび年」だけでは、干支の「干」が不足しています。
2025年の「干」は、乙(きのと)です。これは十干の1つです。
干の「乙(きのと)」と支の「巳(み)」をあわせると、2025年の干支が完成します。
2025年の干支は「乙巳(きのとみ)」となります。
「乙」と「巳」の組み合わせ
干支の組み合わせから2025年という年を読み解くのがこの記事です。
まず、五行というものがあります。
すべてのものを「木・火・土・金・水」の5つに分けるのが五行です。
そして、その組み合わせをもとに相性を見ます。
干の「乙」は五行で見ると「木」です。
支の「巳」は五行で見ると「火」です。
「木」と「火」の関係はどうでしょうか。
「相生」という関係で、これはよい関係です。
物事が順調に流れる組み合わせなのです。
前年の2024年は「相剋」という関係でよくない組み合わせでした。
2024年よりも2025年の方がどうもよさそうです。
これは朗報ですね。
2024年があまりよい年でなかった人、期待していい年です。
ただ、そんな単純ではいけません。
もっとよく見ておく必要があります。
さらに具体的に見ておきましょう。
干支の意味
次に干支の字に注目します。
これについては安岡正篤先生の知識をお借りします。
干支の活学という本が参考になります。
安岡先生によると、「乙」は草木の芽がまっすぐに伸びないでいる様子。
「巳」は冬眠していた蛇が春になって、地表に這い出す形だそうです。
たしかに「巳」は、蛇の頭としっぽに見えなくもないですね。
だから、「乙巳」の年は、地上に出るので過去にけじめをつける年。
つまり、乙巳の年は、抵抗が強くてもそれに屈せずに、これまでの生活にケリをつける年。
これまでのごまかしにけりをつける年となると安岡先生は言っています。
では、具体的にはどんなことが起こるのか、気になりますよね。
そこまで見なければ、この記事をここまで読んだ意味がありません。
「乙」は十干だから10種類の中の1つ。
「巳」は十二支だから12種類ある中の1つでした。
そして、干支はこの両者の組み合わせで、60種類あります。
それを順番に繰り返しています。
ですから、今年は60年に1度の「乙巳」の年なのです。
60歳を「還暦」と言うのは、この干支が1巡することによります。
「乙巳」の年を知りたいなら、60年前を見るべきなんです。
そうです。2015年の60年前、1965年を参考にしましょう。
1965年はどんな年だったのか
60年前の1964年はどんな年だったのでしょうか。
日本では東京オリンピックの翌年です。
オリンピックが終わり、新たな時代といった感じはありますよね。
政治では、前年の後半から、佐藤栄作内閣に代わっています。
プロ野球ではドラフト会議が始まった年です。
そして、巨人はそのドラフト会議で堀内恒夫投手を獲得。
この年からV9というすごく強い時代に入るんですね。
サッカーもこの年から日本リーグが開幕しました。
やがてJリーグができて、ワールドカップに出場して。
60年後の今、サッカー日本代表はかなり強くなっていますね。
60年というのは、それなりの期間だと感じます。
とにかく、何となく新しい時代の到来を感じますよね。
春が来るような「乙巳」の意味に合致してます。
1964年の中で私が気になった出来事がこちらです。
ゴルフでグランドスラムを達成
ゴルフの4大メジャーすべてに勝ちキャリアグランドスラムを達成しているプレーヤーは5人しかいません。
この年、南アフリカのゲーリー・プレーヤーが達成しています。
野村克也が三冠王
野球の監督して有名だった野村監督。
この年に三冠王を達成します。
それまで、3年連続でホームラン王と打点王の二冠王だったんです。
それが1965年についに首位打者も獲り、三冠王を達成しました。
シンザンが五冠馬
競馬で前年の1964年に三冠馬となっていたシンザンが1965年に五冠馬となりました。
この年にけじめをつけたという感じがあります。
シンザンもその後引退、野村さんもそれ以後、三冠王になることはありませんでした。
生涯にチャンスが何度もあるわけではないですよね。
この年に達成できたということは、やはり「乙巳」の年はよい年のようです。
戦後はじめて首相が沖縄に
佐藤栄作首相が、現職の首相として戦後初めて沖縄を訪問。
これも沖縄の返還に向けて過去にケリをつけるような出来事です。
日韓基本条約
日韓基本条約もこの年です。戦後20年でようやくけりをつけることになります。
こうして、過去にケリをつけるような出来事がいくつも出てくるのが1965年なんです。
まさに冬眠から抜け出すかかのごとくです。
対立の構図
上に書いた中でも、日韓基本条約に気になる点があります。
このとき、日本でも韓国でも反対運動があったというんですよね。
反対派と推進派みたいなのができるんです。
こういう対立の構図が1965年の1つの特徴だと思われます。
1965年に人気のあった漫画に「ゲゲゲの鬼太郎」も、人間と妖怪の間の話。
1965年にアニメ化された手塚治虫の「ジャングル大帝」。
私は見たことがないんですが、異者同士の葛藤と和解がテーマだそうです。
テレビでは「11PM」というお色気番組が始まって、PTAの人たちは抗議。
でも、作家の人たちなどには受けがよかったらしいです。ここでも対立です。
そして、政治もそう。
1965年は参議院選挙がありました。
社会党が得票を伸ばし、自民党が後退した年でした。
自民党と社会党の対立の構図がよりはっきりとしてきた年です。
勘のいい人はもう気づいたんじゃないでしょうか。
2025年も似たような所があると思いませんか?
2025年には参議院選挙がありますが、与党の自民党への票が増えるでしょうか。
ちょっと今の状況を見ると厳しいような感じがするわけです。
すでに今も少数与党となっています。
2025年、与党と野党の対立する構図がより鮮明になるのではないでしょうか。
それだけじゃなく、SNSとかで対立する構図も最近多いですよね。
お笑い芸人の復帰の話、知事の話。
真っ二つに分かれているような意見があります。
ですから、2025年は対立、葛藤がテーマだと思われます。
この対立や葛藤をどうやって和解に持っていくか。
これは難しいですね。
だけど、そんなことはどうでもいいんですね、私たちにとっては。
そんな大きなことはどうでもいい。
偉い政治家とか大きな企業の社長みたいなのが考えればいい話です。
私たちのような一般人が気にすべきことはそこではない。
個人の中での葛藤に注目しなければいけないのです。
2025年は個人の葛藤が生まれる年
2025年は社会の中で集団と集団が対立するだけではない。
これを伝えておかなければいけません。
なぜか。
それは1965年が教えてくれるんですね。
1965年に流行った歌を見てほしいんです。
北島三郎の「帰ろかな」。この曲の最初。
帰ろかな 帰るのよそうかな
と言うんですね。葛藤しています。
そして海外でも。
ボブディランがフォークの野外フェスでエレキギターを持って登場しました。
期待していたものと違った観客からは怒号を浴びせられます。
1965年にボブディランはロックに移行しました。
フォークからロックに移っていくボブディランにも葛藤はあったと思われます。
個人にも葛藤が出てくる。
2025年もそういう時期になるということですよ。
上に書いた干支の話をもう一度。
巳年の「巳」は蛇が冬眠から覚めたときでした。
冬眠から覚めて外に出たいけど、寒いからどうしようなかな。
こんなこと、蛇だけの話じゃない。
私たち人間もよくあることですよね。
朝、布団から出なきゃいけない時間だけど、まだ寝ていたいみたいな。
これこそが葛藤ですよね。
寝起きだけの話ではないですよ。
今のままやっていれば安全なんです。
慣れているんですからぬくぬくとできる。
だからそのまま続けたくなります。
でも、次に進むべきというタイミングはやってくる。
そのタイミングを逃さないことが、成功するかどうかの境目でしょう。
次に進むのか、とりあえずこのままでいいのか。
葛藤です。
こうして葛藤は人生の節目になったりします。
だからとても大事!
2025年は、私たちの心の中に葛藤がやってくる年。
これは社会の問題とは違って、誰かが片づけてくれる問題ではありません。
自分でどうにかしなければいけません。
どうすればいいでしょうか。
そこでヒントをくれるのがファイティング原田さんです。
ファイティング原田が二階級制覇
1965年、ボクシングのファイティング原田は、バンタム級でチャンピオンになります。
二階級制覇を達成したのが1965年です。
このときに倒した相手がすごく強い相手。
それまで負けたことがないようなチャンピオン。
戦前の予想では圧倒的にファイティング原田が不利だと言われていたんですね。
ところが、その予想を覆して勝つんです。
不利だと言っていたマスコミに腹を立てていた。
ファイティング原田さんはそう言っています。
もう1つ。上にも書いた野球の野村克也さん。
野村さんもこの年、少し年棒を減らされていたそうなんです。
前の年にホームラン王と打点王を獲得したのに減俸。
野村さんはすごく怒っていた。
1965年も途中まで外人選手にホームランの数はけっこう負けていたんです。
そこから追い上げて逆転でホームラン王になっています。
その結果、三冠王を達成し、チームもリーグ優勝しました。
二人とも怒っていることが特徴です。
ちゃんと評価されていないことに怒っている。
そして逆転するような勝ち方をしているのも特徴なんですね。
そう言えば、この年にレコード大賞を獲った美空ひばりの「柔」。
この歌の始まりは
勝つと思うな 思えば負けよ
です。
負けるかもしれないという気持ち。
つまり、すごく当たり前ですが、「油断するな」ということです。
これはどういうことでしょうか。
油断するような戦いをするなということです。
油断するのは相手を見くびるからですよね。
相手が強ければ油断しないわけです。
油断しないためには、超える壁を高くするのが一番の方法です。
相手が強い方がいいんですね、2025年は。
特に今までに十分評価されていなかった人はチャンスだと思うんですよね。
自分の実力を信じて油断せずに次に進んでみてください。
春はやってきています。
2025年は、過去にケリをつけて、高い壁に挑んでください。
戦いなんて自分の生活にはないんだけど…
そう思っている人もいるんじゃないでしょうか。
大丈夫です。
私はもう1つヒントを見つけています。
1965年にヒットした曲。
ビートルズの「イエスタディ」があります。
そして、ローリングストーンズの「サティスファクション」もあります。
この共通点を知ってますか?
「イエスタディ」はポールマッカートニー。
「サティスファクション」はキースリチャーズ。
どちらも夢の中で曲が流れたと言います。
夢の中でアイディアが浮かぶ。
これは、巳年の冬眠の話と重なるではありませんか。
鳥肌が出ますでしょう。
睡眠をよくとって、夢をよくおぼえておく。
これが大事になる年ですね!
2025年は葛藤を乗り越える!
とにかく2025年は葛藤の年になるでしょう。
葛藤というと、何となく苦しいようなイメージがありますよね。
でもそうじゃないんです。
イメージしてほしいのは、それは冬眠からの目覚めであることです。
暖かい春がやってくるのです。
もう過去にケリをつけるしかありません。
それはどうせ先に進むしかない状況なのですから。
壁を高くして自信を持って進めばきっとうまくいくはずです。
睡眠も大切にして。
2025年の乙巳の年。
葛藤を乗り越え高い壁に挑戦する年とまとめたいと思います。
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Comment
いつも暦を参考にさせていただいております。
記事内の「乙巳」の年なんですが、
これは、もうじき来る 立春 からの適用になるのではないのでしょうか?
知念さん
ありがとうございます。立春からでいいと思いますが、突然切り替わるというよりは、それよりも前から少しずつ変化していく感じかなと思います。