下段の吉日と凶日のいろいろ

昔の暦の下の方に記載されていた暦注を「下段」と言います。

日の吉凶が記載されていました。

今のカレンダーでは、ほとんど見られません。

だから、そんなに気にいている人も少ないと思います。

暦注は迷信と言われながらも人々の中に根強く生き残ってきたものです。

下段にはいろんな日があるんです。

以下のようなものがあるので、いつがその日にあたるのかは暦の本で見てくださいね。

天赦日（てんしゃび）

年に５～６日しかありません。

百神が天に昇る日とされて、天が地上の万物を生養し、その罪を許す日だそうです。

極上の大吉日です。

神吉日（かみよしび）

神事に関することは吉とされる日です。

神社の参拝や祖先を祀ることなどは吉となるそうです。

干支をもとにして設定されています。

大明日（だいみょうにち）

すみずみまで太陽が照らす日。

吉事、建築、旅行、引っ越しなどは吉だそうです。

干支をもとにして設定されています。

鬼宿日（きしゅくにち）

二十八宿という暦注の最大吉日です。

百事を行ってよい日とされています。

天恩日（てんおんにち）

天恩のある日で吉事に用いて大吉です。

凶事に用いてはならない日です。

干支をもとにして設定されています。

母倉日（ぼそうにち）

天恩日や月徳日と同じ吉日です。

特に婚姻には良い日とされています。

母が子を育てるように、天が人々を慈しむ日だそうです。

月徳日（つきとくにち）

天恩日、母倉日と同じ吉日。

特に家の増改築、土に関わることは大吉だそうです。

受死日（じゅしにち）

暦では黒丸（●）の印で記載され、最悪の日とされています。

他の暦注を見る必要もないほどの凶日です。

お葬式だけはやっても大丈夫。

十死日（じゅうしにち）

受死日に次ぐ凶日です。

この日はお葬式もやらない方が良いとされています。

五墓日（ごむにち）

凶日で土を動かすこと、旅行などは凶です。

土性の人は戊辰の日、火性の人は丙戌の日など、人によって異なります。

帰忌日（きこにち）

星の精が降りてきて、家の門にいて、帰るのを邪魔する日。

凶日です。

血忌日（ちいみにち）

何事を血を見る日。

天下日（てんかにち）

天に火気がはなはだしい日とされています。

家の修理などを行うことは凶です。

地下日（じかにち）

大地の火気が激しい日です。

土を動かすことは凶です。

三箇の悪日（さんがのあくにち）

大禍日、狼藉日、滅門日の3つの凶日の総称で、凶日です。

大禍日が最も悪い日とされています。

凶会日（くえにち）

陰と陽の２つの調和がうまくいかないため、悪いことが集まる日だそうです。

往亡日（おうもうにち）

往（ゆ）きて亡ぶ日という意味で、移転、婚礼などは凶です。

時下食（ときげじき）

その日のある時間だけを凶とするもの。

歳下食（さいげじき）

軽い凶日とされていて、ほかの暦注に吉があれば大丈夫だそうです。

重日（じゅうび）

陽が重なるという巳の日と、陰が重なるという亥の日です。

この日に行ったことは重なって生じます。

重なるということで、婚礼には良くない日とされています。

復日（ふくにち）

重日と同じで吉事は吉が重なり、凶事は凶が重なる日です。