伊勢・志摩旅行の思い出は…

伊勢・志摩と言えば、私は主人と行った思い出深い旅行です。 年末年始の休みを利用して伊勢・志摩に行ったんです。 一泊二日の短い旅行だったんですけどね。

伊勢神宮を参拝

伊勢神宮は、内宮も外宮も。たぶん、マップを見ながら、全部まわったと思います。 その後、近くのおかげ横丁で伊勢うどんを食べた。 ちょっとしょぱいなって思って、あとは食べ歩きのようなこともしました。

真珠のネックレスを買う

そして、この地方は真珠が有名。 真珠のネックレスを記念に買おうと行く前から決めていたんです。 真珠屋さんはけっこう広めのお店。 値段もピンキリという感じ。 予想通り、どちらかというと安めの商品に目をつけた主人。 いつもの調子で価格交渉を始めました。相手は中年の女性。

なんと、１円もおまけしてくれなかったんです。 それが普通なのかもしれませんが…。 どんなお店でも価格交渉に挑む主人。 私はちょっと恥ずかしいのです。 ほかのネックレスを見ながら交渉の行方を静かに見守っていたのを覚えています。 そして、夜はアワビなんかを食べました。

夫婦岩でのカメラ紛失事件

翌日は、夫婦岩を見に行きました。 この日はものすごい強風。海だから余計に風が強かった。 なんか、風が耳に当たる音が大きすぎて、会話の声も聞こえないぐらい。 そして、気付いたらデジカメがない…。

主人が背中に背負っていたリュックに入れておいたはずのデジカメ。 さっき、夫婦岩の前で強風に乱れる髪を気にしながら写真撮ったのに。 でも私は主人のリュックのチャックが開いていたのを知っていた。 それで、神聖なはずの夫婦岩の前で、夫婦になりたての私たちは無口に。 やがて、もうあきらめようという主人。 まだ探そうという私。

対立が始まりました。

いつの間にか、主人は独りで駅の方へ向かって歩いて行ってしまいました。 私はまだ探しましたが、結局見つからず。 一人、駅に向かう途中のお店で赤福を買いました。 そして駅に向かいました。 もしかすると、主人は独りで電車にまで乗っちゃった？ 駅についてみると、主人がいました。

電車が強風で止まっていたんです。 電車が動かないので、バスを使ったりして。 ケンカしたから、お腹がすいたのか、おみやげの赤福は途中で平らげました。

帰りは、名古屋まで来て、新幹線の時間にまだ余裕がありました。 名古屋の街を歩いてみるかということに。 外に出たとたん、雪。 すぐに駅に戻りました。 結局、写真も赤福もなくなった。 伊勢旅行で残ったのは価格交渉に失敗した真珠のネックレスだけ。 これが私の伊勢・志摩の思い出。

方位や暦はどうだったのか

今でもこんな会話はあります。 「伊勢に行ったよね」 「ああ、あのカメラなくしたときね」 そう言えば、あのとき方位とか、まったく気にしなかった。 暦もまったく見ていなかった。 その結末が、カメラ紛失と夫婦げんかということ？ かもしれません。

方位をちゃんと見て行ってたら、どうだったでしょうか。 カメラはなくならなかった。 真珠のネックレスの価格交渉は成立した。 おだやかな海風の中での夫婦岩。 かもしれません。 せめて名古屋城ぐらい見れてたんじゃないでしょうか。

じゃあ、あの日、あの方位はどうだったのか。 伊勢の方位は、吉だったのか、凶だったのか。 気になりますよね。 私のような方位好きであれば、その年の暦の本がないなんてことはあり得ません。 必ず本はあるし、その答えはすぐに見つかるんです。

でも私はそれをしません。

もう終わったことだから。 終わったことを一生懸命調べても仕方ないですよね。 それは本当の暦や九星の使い方ではないと思うんです。 将来のことに使うべきなんです。

方位が良かったと信じる！

なんかパッとしない旅行ではあったけれど、もしかすると方位は良かったのかも。 方位が悪かったら、ケンカが発展して離婚していたかもしれない。 あの強風がなかったら、主人のことだから、一人で電車に乗ってしまったはず。 それに、古いものを大事にして、なかなか買い替える勇気のない私たち。

新しいカメラを買えたし。

そして、真珠のネックレス。

うすいピンク色の淡い輝き。

まるで、まだ相手を知り尽くしていなかった当時の私たちを写すように淡いのです。

結局、親戚の法事でしか使っていないのですが。