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富岡製糸場は人事制度も休日も先進的だった

富岡製糸場は世界遺産に登録されています。 日本の産業遺産として残る富岡製糸場には多くの観光客が訪れています。

画像提供 富岡市・富岡製糸場

富岡製糸場のすごいところ

富岡製糸場は1872年に操業を開始してから、1987年までの115年間、操業し続けたそうです。 富岡製糸場は当時、世界一の規模で作られた官営の製糸工場でした。 明治の日本の近代化をリードした存在なんです。 現在も工場などでは、効率化を意識して、作業の動線が重視されますよね。 そして、いろんな工夫がされています。 富岡製糸場もそのあたりがよく考えられていたようです。 富岡製糸場の平面図。 今見ても理想的な配置だと言われるんですね。 100年以上前なんですけど、すごいですよね。 それだけではありません。 富岡製糸場は日本の先進的な位置づけにありました。

先進的な人事制度

富岡製糸場は先進的な工場として、新しい制度を導入しているんです。 たとえば、今で言う人事制度と言われるもの。 階級があったんですよね。 全部で8階級あります。

一等工女という階級になると、給料が2円50銭。

二等工女は、2円。

三等工女は、1円75銭。

このように階級に応じた月給が決められていました。 一等工女になると、給料だけではありません。 良い器械を使うことができたそうです。 工女にとってはあこがれの「一等工女」だったんです。

休日制度

富岡製糸場では休日も新しい制度。 休日は、毎週日曜日と祭日、年末年始、夏休み。 今からすると、当たり前ですよね。 でも、当時はまだ当たり前ではありませんでした。 フランスを参考にして休日を設定したそうです。 正式に政府が日曜日を休みにすると決めたのは、富岡製糸場で休日を設定したよりも後の事なんですね。

全国から集まっていた工女

ところで富岡製糸場で働く工女。 これは、女性の従業員のことです。 工女は全国から集まってきていたそうです。 やがて工女は地元に戻って、技術を伝える役割があったのです。

寄宿所と言われるところに寝泊まりして、働いていたんですね。 6畳の部屋に3~5人。それが116部屋。 全国各地から来ている工女ですから、もちろん、山口県から来ていた工女もいます。 山口県お工女の場合、特別待遇です。 なぜなら、当時は伊藤博文などの長州出身の政治家が勢力を持っていたから。 普通は、全国から集まる工女は、地元から富岡製糸場までは歩いて来るそうなんですね。 ところが、山口出身の場合は特別。

神戸まで船。

そして、横浜まではアメリカの郵船。

東京で一泊。

富岡製糸場までは人力車。

山口出身というだけで、全然、違います。VIP待遇ですよね。 さらに、普通の人は製糸場の中では、まゆの選別の仕事からスタートします。 後輩が入ってきたら、仕事が変わって、最終的には繰糸工女になる。 ところが、山口出身の場合、最初から繰糸工女なんです。 女性ばかりの職場で、ちょっとやり過ぎじゃないかと思います。 まわりの工女の妬みとか…心配になってしまいます。

富岡製糸場の労働条件は?

富岡製糸場の労働条件はどうだったのでしょうか? 当時としては恵まれた労働条件だったみたいです。 ですが、すぐにやめてしまう人も少なくなかったようです。 7時から作業開始。 1日の労働時間は、7時間45分。 夏は休憩も多く取ります。 初期の頃の話ですが、そんなに悪くないですよね。

どちらかと言うと、規則の方が問題でしょうか。 規則として、門限、外出の制限などがありました。 若い工女には厳しいルールだったのかもしれません。

お給料の方はどうでしょう? そんなに悪くなかったみたいですよ。使っちゃってます。 たくさん女性が集まっている職場。 他の人と同じものが欲しくなったりもするものです。 そこに目をつけて、服や雑貨などを売りに来る人がいたんですね。 ついつい、お給料で買ってしまいます。 それが月払い。 使いすぎて、実家に送金をお願いする人もいたそうです。

やがて、富岡製糸場は三井へ払下げられました。 その後、月給から日給へ、さらに出来高制に変わっていきました。 工女たちは反対して、ストライキを7日も行ったそうです。 日本の本格的な工場制度を作った富岡製糸場。 ぜひ、日本の近代化のシンボルを見に行ってくださいね。

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