九星のベースとなる陰陽五行説
2015/01/01
九星の考え方のベースとなっているものは何でしょうか?
誰かが好き勝手に吉凶を言ってるわけではなく、その考え方のベースがあります。
それは「陰陽五行説」というものです。
これは哲学のようなものですね。
成り立ちを見ると、「陰陽説」と「五行説」が結び付いてできたものだそうです。
陰陽説とは?
陰陽説とはどういうものかというと、宇宙のありとあらゆるものは陰と陽という2つの相反する気の働きによって盛衰するという考え方です。
陰というのは日陰の意味ですね。
そして陽は日なたの意味。
すべてのものがこの2つの気から作られていて、維持されているということなんですよね。
「暖かい」が陽なら「寒い」が陰。
「天」が陽なら「地」が陰です。
2つの対照的なものがあって、どちらかを陽として、もう一方を陰とするんですね。
そして、明るいとか暖かい方が陽、暗いとか冷たい方を陰とするのがポイントです。
これは実は現代で言うと、コンピューターによく似ているんですね。
二進法というものです。
パソコンはきれいな画面を映し出すことができますが、突き詰めていくと、0と1ですべて作っているわけです。
陰と陽も0と1みたいなもんですね。
もし、人間だって陰と陽で作られていると考えられるなら、人間と同じロボットを作ることは可能です。
五行説とは?
五行説には難しい言葉が登場します。
「相生(そうじょう)」と「相剋(そうこく)」なんていう言葉。
この言葉がとても重要です。
五行説の中の「五」というのは何かが5つあるわけです。
それは「木・火・土・金・水」の5つを指しています。
木は火を生じ、火は土を生じ、土は金を生じ、金は水を生じ、水は木を生じる、このような変遷。
これが相生です。
相生は順調な変遷なんですね。
相剋はこれとは反対です。
水は火に勝ち、火は金に勝ち、金は木に勝ち、木は土に勝ち、土は水に勝つ、これが相剋です。
陰陽説と五行説が結び付くと、世の中のすべてのものが、陰陽五行の相生・相剋というもので生成されて、変化している。
そんな説明ができるようになります。
さらに、そこに惑星が加わります。
木星、火星、土星、金星、水星の5つの惑星が影響を及ぼしているということ。
その影響の強さの変化で自然のものが作られていて、さらに人間社会もそれによって作られています。
こうして陰陽五行説という考え方は、宇宙が作られたこと、人間社会の道徳までを含む壮大な哲学となっているんです。
陰陽五行と季節の関係。
五行の「木・火・土・金・水」は、季節感にもつながっています。
木は樹木を表す春、火は夏、金は秋、水は冬、そして土用は季節の移り変わりの象徴とされています。
そして五行の変化は、太陽から地上に来る光と熱が増えたり、減ったりすることで季節が変化すると説明されます。
もともと天と地が作られたのは、軽く澄んだ暖かい気(陽の気)が天を作り、重く濁った寒い気(陰の気)が地を作っているとされていて、この陰と陽の量が1年周期で増えたり減ったりする。
それにより、木・火・土・金・水という物質が生じて、これらも1年周期で増えたり減ったりする。
だから、四季があるという考え方なんですね。
陰と陽は一方に偏らない。
陰は冬至の日に最も大きくなるし、陽は夏至の日に最も大きくなります。
逆に陰は夏至の日にすべてなくなってしまいます。
陽は冬至の日にすべてなくなってしまいます。
でもすべてがなくなった瞬間に、再び生まれるのだそうです。
どちらかに片寄ったままということはないんですね。
振り子のイメージで、常に動いているという感じですね。
この考え方は精神的なことにも応用されていきました。
人生は長いですが、いいことばかりでもないし、悪いことばかりでもない。
出口の見えないトンネルの中のような気がするときってありますよね
でも、必ず、いつかはトンネルを抜け出すときが来るってことですね。
やまない雨はないわけです。
そして、反対にいいことが続たとしても、そんなうれしい状況が永遠に続くわけでもない。
気を引き締めて、次に来る冬に備えて準備を怠ってはいけないんです。
今回は九星のもとになっている陰陽五行説に少しだけ触れました。
わかったような…わからないような…。
とにかく、よく考えられていて、昔の人はすごいなぁと思います。
そして、昔だからここまで発想が広がったのかなってちょっとうらやましくもありますね。
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